菊廼舎本店


 

時代を超える決意
 

百年を超える歴史を刻んできました。

 

移ろう時代の声に耳を傾けながら、進取の気性で歩んだ歳月でした。

 

変化と進化をくりかえしつつ、頑なに守り通してきたのは、理念です。

 

「心やすらぐ おいしいものを」この想いを変えることなく、むしろ、いかに近づくことができるか。

 

すべてはお客様のために。そして、和の国の菓子文化のために。

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代表取締役社長 井田 裕二さん
文学部英米文学科国際経営専攻 1998年卒業

(企業情報)
HP:https://www.ginza-kikunoya.co.jp
〒104-0061 

東京都中央区銀座5-8-8
TEL: 03-5658-7918
営業時間:11:00~20:00

【井田 裕二さんに伺いました】

玉川での学びについて
 

Q.玉川学園に入学された動機(学問分野への興味・なぜ玉川か)をお聞かせください。
A.祖父が「全人教育」の理念に感銘を受け、3つ上の兄も幼稚部へ入園していてので幼稚部年少組に入園。
Q.どのような学生でしたか? 学ばれた内容や打ちこんだことなど、思い出をお聞かせください。
A.中学は野球部、高校・大学はデンマーク体操部で活動しました。兄がいた影響もあり、先生方も知っていたので、いろいろな役をやらせていただきました。労作、掃除、体育祭、マラソン大会、合唱コンクールや普門館の音楽祭など、玉川ならではの体験をさせていただきました。1つの目標にむかってクラス全員で参加することは、いいことばかりではなく難しくもあり社会に出てから非常に役にたっています。
Q.学生生活の中であなたが『玉川らしさ』を感じた出来事をお聞かせください。
A.勉強も大事ですが、生活態度や日々の生活、テストの点数だけでなく、その過程など一貫教育だからこそできる教育だと思います。また、部活においても、野球部では中学部、高等部、デンマーク体操部では中学部、高等部、大学と年代は違っても、一緒にでき、それぞれの立場でできることを一生懸命行い、全体で一つのものを作り上げることは非常に良い経験でした。

現在の仕事について
 

Q.現在の仕事を選ばれた動機をお聞かせください。
A.実家であったことも大きな要因ですが、最初の入社は、どちらかというと就職活動もせずの入社で、世間の厳しさを知りませんでした。一度離れて、再入社しましたが、そのときは家業を継ぐことの覚悟をある程度もって入りました。
Q.現在の仕事内容についてお聞かせください。〔難しいこと・やりがい〕
A.和菓子の製造・販売ですが、右肩上がりの経済ではないので、独自性、自社の強みを再認識して、生かしていかないといけない時代なので、難しい反面、他社でできないことに取り組んでいるので、お客様に喜んでいただけるのは、この仕事をする力になります。
Q.玉川で学んだことは、今の職場でどのように活かされていると思いますか?
A.『人生の最も苦しい いやな 辛い 損な場面を真っ先きに微笑を以って担当せよ』
毎日見て通っていたので、常に頭の中にあります。
Q.卒業後、玉川だからこその利点(人脈など)を感じることはありますか?
A.お恥ずかしいことですが、卒業してからの方が、玉川の良さに気づかされています。なんとなくですが、雰囲気というかなんというか玉川の卒業生はわかります。精神的にタフな方が多いと思います。多少の失敗では落ち込まない人が多いので自分も頑張れる気がします。

商品について
 

Q.今回出品された商品の特長やこだわっている点などをお聞かせください。
A.弊社の代表銘菓冨貴寄を今回出品しました。昭和初期から80年以上販売しているロングセラーですが、120周年を記念して発売した日本の四季、富士山を入れた「特撰缶 JAPAN」、2020年に130周年を迎えるにあたり発売した「ことほぐ缶(寿ぐ缶)」という、進化した和菓子です。北海道産の小麦粉を使用し、よりおいしく、見た目もよりかわいらしく、1缶1缶、職人の手で作っております。
Q.商品完成までのご苦労などについてお聞かせください。
A.全部で数十種類入っているので味のバランスや色のバランス、缶を開けたときのインパクト、配送テストなど、原料を仕入れてから、お客様の手元に届くまで、一番いい状態はどこなのか?どうすればよいのか?作業性はどうなのか?職人さんのモチベーションを上げたりと、ミーティングを繰り返し、手を動かしとみんなで作り上げました。
Q.今後の目標・夢についてお聞かせください。
A.「心安らぐおいしいものを」をモットーにしていますので、弊社のお菓子に携わる全員が幸せになること、そして会社が永続していくことが、目標です。そのためには、和菓子の良さも伝えていく活動もしていかなければと思っています。

同窓生にメッセージ
 

Q.玉川っ子へメッセージをお願いします。
A.OB・OGの方には、銀座で商売を頑張っておりますので、近くにお越しの際は是非、ご来店ください。


現役の生徒さんには、私が通っていたころとは、授業内容は全然ちがっており、ハイテクになっていましたが根本の『人生の最も苦しい いやな 辛い 損な場面を真っ先きに微笑を以って担当せよ』は変わっていないので、苦しい時こそ楽しく、頑張って勉強してください。つらい時は、無理しないで回りに頼ってください。周りから信用してもらえれば、必ず良い方向に進みます。遠くから見るだけでなく、一緒に汗をかいていけば、必ず分かり合えると思います。